米Apple社は、2023年9月12日(日本時間9月13日午前2時)に、新型スマートフォン「iPhone15シリーズ」「Apple Watch」を発表しました。2023年9月15日午後9時から予約開始※、9月22日に発売です。
※ Apple Watchは9月22日に発売ですが注文できます
今回発表されたモデルは以下の6機種です。
2023年Appleイベント発表機種
- Apple Watch Series 9
- Apple Watch Ultra 2
- iPhone15
- iPhone15 Plus
- iPhone15 Pro
- iPhone15 Pro Max
本記事はiPhone15シリーズにスポットをあてて解説していきます。
▼ YouTubeはじめました。動画でも解説しています。
iPhone15シリーズのスペック一覧
iPhone15 | iPhone15 Plus |
iPhone15 Pro |
iPhone15 Pro Max |
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イメージ | ||||
カラー | ブラック/ブルー/グリーン/ イエロー/ピンク |
ブラックチタニウム/ ホワイトチタニウム/ ブルーチタニウム/ ナチュラルチタニウム |
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高さ | 147.6mm | 160.9mm | 146.6mm | 159.9mm |
幅 | 71.6mm | 77.8mm | 70.6mm | 76.7mm |
厚さ | 7.80mm | 7.80mm | 8.25mm | 8.25mm |
重量 | 171g | 201g | 187g | 221g |
ディスプレイ |
6.1インチ | 6.7インチ | 6.1インチ | 6.7インチ |
Super Retina XDR オールスクリーンOLEDディス Dynamic Island |
Super Retina XDR オールスクリーンOLEDディス Dynamic Island 常時表示ディスプレイ |
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解像度 | 2556 x 1179 | 2796 x 1290 | 2556 x 1179 | 2796 x 1290 |
輝度 | 1000nits~2000nits | 1000nits~2000nits | ||
ストレージ | 128GB 256GB 512GB |
128GB 256GB 512GB 1TB |
256GB 512GB 1TB |
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SoC | A16 Bionic | A17 PRO | ||
カメラ | 広角: 4800万画素ƒ/1.6絞り値 超広角: 1200万画素ƒ/2.4絞り値 最大10倍のデジタルズーム |
広角: 4800万画素ƒ/1.78絞り値 超広角: 1200万画素ƒ/2.2絞り値 望遠: 1200万画素ƒ/1.78絞り値 |
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3倍光学ズームイン 2倍光学ズームアウト 最大15倍デジタルズーム |
5倍光学ズームイン 2倍光学ズームアウト 最大25倍デジタルズーム |
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ビデオ | 4Kビデオ撮影 シネマティックモード アクションモード タイムラプスビデオ |
4Kビデオ撮影 シネマティックモード アクションモード ProResビデオ撮影 タイムラプスビデオ マクロビデオ撮影 |
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安全 | 緊急SOS 衝突事故検出 |
緊急SOS 衝突事故検出 |
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センサー | Face ID | Face ID | ||
SIMカード | デュアルSIM(nanoSIM、eSIM) デュアルeSIMに対応 |
デュアルSIM(nanoSIM、eSIM) デュアルeSIMに対応 |
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バッテリー | ビデオ再生/最大20時間 ビデオ再生(ストリーミング) /最大16時間 オーディオ再生/最大80時間 高速充電に対応 |
ビデオ再生/最大26時間 ビデオ再生(ストリーミング) /最大20時間 オーディオ再生/最大100時間 高速充電に対応 |
ビデオ再生/最大23時間 ビデオ再生(ストリーミング) /最大20時間 オーディオ再生/最大75時間 高速充電に対応 |
ビデオ再生/最大29時間 ビデオ再生(ストリーミング) /最大25時間 オーディオ再生/最大95時間 高速充電に対応 |
充電ポート | USB-C(2.0) ワイヤレス充電可 |
USB-C(3.0) ワイヤレス充電可 |
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防水 | ○ | ○ | ○ | ○ |
全ラインナップの価格
ストレージ | iPhone15 | iPhone15 Plus |
iPhone15 Pro |
iPhone15 Pro Max |
128GB | 124,800円 | 139,800円 | 159,800円 | - |
256GB | 139,800円 | 154,800円 | 174,800円 | 189,800円 |
512GB | 169,800円 | 184,800円 | 204,800円 | 219,800円 |
1TB | - | - | 234,800円 | 249,800円 |
Apple公式の価格です。円安によるレートで価格が上がるのではと囁かれていましたが、案の定、iPhone14発表段階の価格と比較してiPhone15は約5,000円ほど値上げ。iPhone15 Proは1万円値上げ。ただ思っていたより値上げされていなくて安堵しました。
それでは、iPhone15、15 Plusと、iPhone15 Pro、Pro Maxのスペックをそれぞれ具体的に見ていきましょう。
iPhone15、15 Plusの押さえておきたいポイント
iPhone15、15Plus(以下iPhone15)は基本的に先代のiPhone14 Proシリーズ同様のスペック。むしろ14 Proはカメラレンズが望遠付きの三眼構成のため、スペックは高いです。
iPhone15のデザイン
iPhone15のカラーは、画像左からブラック、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクの計5色展開。かなり優しめの色合いに仕上がっています。
▼超微細な金属イオンによってガラスに色を浸透させ、その表面をナノ結晶粒子で磨き上げてマットな質感で仕上がっています。素材はアルミニウムが採用され、耐久性の高いフレームを備えています。
▼また前面はCeramic Shieldが施されていて、ガラスよりも頑丈なんだそう。防水・防塵も完備。
前作からの大きな変化はUSB-Cの充電ポート
来るか来るかと囁かれたUSB-Cが、今作iPhone15シリーズから搭載されました。iPhoneシリーズでは初搭載となります。これが理由でAndroidにしていた人も多いでしょう。
Mac BookやiPadでは先んじてUSB-Cを搭載していましたが、先代のiPhone14シリーズまではLightningを貫いていました。iPhone15シリーズから搭載された背景として「EU」の充電ポート規格がUSB-Cに統一される点が強いでしょう。その他にも利用者の利便性や、電子廃棄物の削減などのメリットがあります。
iPhone15のコネクタはUSB Type-Cですが、USB2.0に対応しています。USB2.0と、iPhone15 Proシリーズ対応のUSB3.0のデータ転送速度や電力供給量の違いは以下の通り。同じ形でも、iPhone15 Proとは品質が違うことは押さえておきましょう。
データ転送速度 | 電力供給量 | |
USB2.0 | 最大480Mbps | 500mA |
USB3.0 | 最大5Gbps | 900mA |
iPhone15シリーズにもDynamic Islandが搭載
iPhone14 Proに搭載していた「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」がiPhone15にも搭載されました。また上の画像のように2つの機能を同時に使ったとき、表示も2つに分かれてくれます。
上の画像のように電話着信やFace ID、マナーモードのON/OFF、タイマーなどのアラートや通知、音楽再生中に曲をスキップなどあらゆる操作が可能で、かつインカメラのパンチホールを上手く隠しています。
iPhone15シリーズのカメラ
iPhone15は4800万画素メインカメラ、1200万画素の超広角カメラの二眼構成。
▼こ~んなきれいな写真が撮れるみたい。
基本的にはiPhone14のカメラと差ほど変わりません。
▼多少変わったところは、光学ズーム1倍が2倍に引き上げられたところ。
iPhone15 Pro、15 Pro Maxの押さえておきたいポイント
iPhone15 Pro、15 Pro Maxは新しいプロセッサを搭載した革新的なスマートフォンです。先代のProとPro Maxは大きさだけが違っていましたが、今作から少し差別化してきた模様です。詳しく見ていきましょう。
iPhone15 Proのデザイン
iPhone15 Proのカラーはブラックチタニウム/ホワイトチタニウム/ブルーチタニウム/ナチュラルチタニウムの4色展開。実物見ないと分からないが、iPhone15と違ってかなり大人びたカラー。ちょっと両極端すぎやしないか。
そして、iPhone15 Proの大きな変化は、その筐体にチタンが採用されているところ。iPhone15を含めた先代のiPhoneは、基本的にステンレスやアルミニウムを使用していましたが、チタン製はこれが初めて。どうやら航空宇宙産業レベルのチタニウムで火星探査機の合金と同じ素材だそう。
▼現に14 Proと比べて約10%軽くなっています。
Pro | Pro Max | |
重量 | iPhone15 Pro:187g(19g↘) iPhone14 Pro:206g |
iPhone15 Pro Max:221g(19g↘) iPhone14 Pro Max:240g |
チタンの特徴は簡単に言って「頑丈」で「軽い」ところ。ステンレスは頑丈だが重い、アルミニウムは軽いが弱いという弱点がありましたが、それを補うために今回採用されたのがチタニウム。この軽量化と強度はけっこう重要かつ嬉しいポイントですね。
▼ちなみにチタンが使われているのは外側のみ。内部フレームは100%再生アルミニウム製でした。
さらに新しくなったSoC
iPhone15 ProのSoCには最新の「A17 PRO」チップ。今回、BionicじゃなくてPROと名付けてきましたが真相はいかに?
A17 PROチップでGPU(Graphics Processing Unit)が最大20%向上しているってことで、ゲームなどのグラフィック処理が格段に上がっています。
Appleイベント見てて思ったのが、えらくゲーム推しだなぁと。ただ確かに大容量なゲームをプレイする際は、AndroidよりiPhoneの方が安定していますし、そのスペックを見せつけるならゲームが手っ取り早い。筆者はソリティアしかしないんであんまり関係ない。
iPhone15 Proシリーズのカメラ
Proシリーズでお馴染みとなった三眼構成。4800万画素メインカメラ、1200万画素の超広角カメラ、同じく1200万画素の望遠カメラ。そしてディスプレイ側にあるフロントカメラも1200万画素。
▼4800万画素のメインカメラでグリーンイグアナ撮影した写真、かなりキメ細かく色鮮やか。これはドキドキしますね。
iPhoneの良さってカメラ(動画含む)が圧倒的にキレイってとこなんですよね。
そして、iPhone15 Pro Maxの望遠カメラは120mmレンズの光学5倍ズーム。iPhone15 Proは光学3倍ズームなので、ここにきて差別化を図ってきました。ちなみにPro MaxはiPhone史上最大の光学ズームとなります。
☜ これがこうなります ☞
▼ってことで、Appleが新たに設計した「テトラプリズム」。レンズ下でガラスが折りたたまれており、光線を4回連続して反射させることで、光学5倍ズームが可能になっているとのこと。iPhone14 Proの2倍に値する最大毎秒10,000回の微調整をしてくれるおかげで手振れも補正してくれます。
このテトラプリズムをサポートするために、3Dセンサーシフト光学式手ぶれ補正と、3方向に動くオートフォーカスモジュールが開発されています。
アクションボタン。準備万端。
マナーモードの切り替えボタンは、アクションボタンへと変貌を遂げました。ボタンを長押しするだけでよく使う機能を呼び出せます。またカメラやボイスメモなど好みの機能にカスタマイズできます。
もちろんUSB-Cの充電ポート
iPhone15 ProもUSB-Cで、USB3.0に対応しています。iPhone15無印は2.0に対応しているため、iPhone15 Proの方が性能がいいんです。
データ転送速度 | 電力供給量 | |
USB2.0 | 最大480Mbps | 500mA |
USB3.0 | 最大5Gbps | 900mA |
USB-Cは充電だけと考えられがちですが、PCなどへのデータ転送においてもUSB規格が重要になります。なぜiPhone15と15 Proの規格に差をつけてしまったのか。「みんなiPhone15 Pro買ってくれ!」ってことなのか、、ここは不満だ。
まとめ|iPhone15 Pro一択じゃないか
今回発表されたiPhone15、iPhone15 Plus、iPhone15 Pro、iPhone15 Pro Maxの4機種(Apple Watch除く)は、ほとんどiPhone15 Proシリーズを買いましょうといった内容、スペックでした。
iPhone15のデザインが好きって人を除いては、iPhone15を買うメリットはないんじゃないかと思います。よって、今回のiPhoneはProシリーズを狙うのがいいんじゃないでしょうか(チタンの触り心地にもよるが)。