2023年9月1日から登場した、ドコモの新しい機種の買い方「いつでもカエドキプログラム+」について解説します。
この記事はこんな方におすすめ
- どんなプログラムなのか知りたい
- 従来のプログラムと何が違うのか知りたい
- 自分にとってお得になるのか、損になるのか知りたい
- 自分にとっておすすめなのかそうでないのか知りたい
基本的にドコモ公式ホームページでは、読む気が失せるほどの注意事項や説明がありますよね。この記事では、旧いつでもカエドキプログラムとの比較や、おすすめな人など、なるべく簡略化して分かりやすく解説していければと思います。
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いつでもカエドキプログラム+とは?
項目 | 概要 |
名称 | いつでもカエドキプログラム+(プラス) |
内容 | ・端末をドコモへ返却すると13~23回目の分割代金と24回目の残価額が免除される ・13~23ヵ月目に返却すると早期利用料がかかる ・故障時に返却すると故障時利用料が別途かかる ・smartあんしん補償への加入が必須 |
対象機種 | 2023年9月1日以降発売機種 |
いつでもカエドキプログラム+とは、対象端末を1年後に返却すると、2年目以降の分割代金が免除される仕組みで、1年ごとに端末を買い替えたい人にとっては神プログラムです。
簡単に言うと、「1年で最新機種に買い替えたい人」にスポットをあてたプログラムです。
新旧プログラムの違い
ざっくり言うと、従来のいつでもカエドキプログラムは2年返却型、新しいいつでもカエドキプログラム+は1年返却型を想定した仕組みです。
いつでもカエドキプログラム+ | いつでもカエドキプログラム | |
イメージ | ||
特長 | ・12ヵ月目に返却で13ヵ月目~23ヵ月目の分割代金に加え、24ヵ月目の残価額が免除 ・早期利用料が5,500円~12,100円かかる ・対象機種は2023/9/1以降に発売した機種 |
・23ヵ月目に返却で24ヵ月目の残価額が免除 ・1~22ヵ月目までに返却すると早期利用特典として翌月以降の分割代金が割引される |
入会条件 | ・dポイントクラブ(無料)に加入すること ・対象機種であること ・残価設定型24回払いで購入すること ・smartあんしん補償に加入すること |
・dポイントクラブ(無料)に加入すること ・対象機種であること ・残価設定型24回払いで購入すること |
新旧いつでもカエドキプログラムの考え方を見ていきましょう。
プログラムの考え方
いつでもカエドキプログラム+は、1年ごとにお得に最新機種への買い替えが可能なプログラムです。
購入後12~22ヵ月目までに対象機種を返却する場合、早期利用料を支払えば、返却した翌月から23ヵ月目までの分割代金が不要に。さらに24回目に設定されている残価の支払いまで不要になります。
例えば、総額211,000円の対象機種をいつでもカエドキプログラム+にて購入し、12ヵ月目に返却した場合は以下の画像のようになります。
いつでもカエドキプログラムの場合、早期利用特典として返却した翌月~23ヵ月目までの毎月の分割代金から月300円(機種によって異なる)の割引が入ります。24回目の残価額も免除されるため、「残価96,000円+早期利用特典300円×11ヵ月=99,300円」が免除されます。
一方いつでもカエドキプログラム+の場合、早期利用料として12,100円(機種によって異なる)の支払いが発生しますが、返却した翌月~23ヵ月目までの分割代金が免除、さらに24回目の残価額も免除されるため、「残価96,000円+分割代金55,000円(5,000円×11ヵ月分)-早期利用料12,100円=138,900円」が免除されます。
12ヵ月目で返却する場合、いつでもカエドキプログラム+で返却する方がお得になります。しかし、いつでもカエドキプログラム+の早期利用料は、23ヵ月目までの、どのタイミングであっても発生するため、返却するタイミングが23ヵ月目に近ければ近いほど損をする場合があります。この場合、従来のいつでもカエドキプログラムを利用して返却する方がお得になるケースもあるので、返却時は必ず計算して決めましょう。
いつでもカエドキプログラム+のあれこれ
いつでもカエドキプログラム+は、ひとえに分割代金が免除されるわけではありません。このプログラムを理解した筆者が感じた「注意点」は以下の通りです。
いつでもカエドキプログラム+
- smartあんしん補償への加入が必須
- 端末を返却するのに早期利用料がかかる
- 返却のタイミングで故障していたら追加費用がかかる
smartあんしん補償への加入が必須
いつでもカエドキプログラム+の条件として、「smartあんしん補償」への加入が必須です。smartあんしん補償とは、スマホやタブレットの故障をはじめ、紛失・盗難などのトラブル時に一定の費用で交換ができるサポートで、機種によって月額330円~1,100円がかかります。
さらに、パソコンやテレビなど家の中にある機器の補償「イエナカ機器補償」や、d払いなどQRコード決済や電子マネーの不正決済時の補償「スマホ不正決済補償(特典)」、国内での携行品(カメラや腕時計など)の故障・紛失トラブル補償「携行品補償mini(特典)」。以上の4つの補償で構成されています。
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smartあんしん補償は、端末によって月額料金が異なります。(2023年9月6日時点)
機種 | smartあんしん補償月額料金 | 端末交換補償負担額 |
Galaxy Z Flip5 SC-54D | 880円 | 12,100円 |
Galaxy Z Fold5 SC-55D(256GB) | 1,100円 | |
Galaxy Z Fold5 SC-55D(512GB) | 1,100円 | |
iPhone15(予想) | 1,100円 |
端末を返却するのに早期利用料がかかる
いつでもカエドキプログラム+にて、対象端末を購入後1ヵ月目~22ヵ月目に返却することで「早期利用料」が発生します。
端末を返却するのに費用がかかるのは、いささか解せない部分もあるけど、分割代金が免除してくれるからぐうの音も出ない。
早期利用料金はsmartあんしん補償の月額料金に応じて金額が異なります。smartあんしん補償の月額料金と早期利用料の金額は以下の通りです。
smartあんしん補償 月額料金 | 早期利用料 |
330円/月 | 5,500円 |
605円/月 | 8,250円 |
880円/月 | 12,100円 |
1,100円/月 |
分割代金が免除されると言っても、最大12,100円もの費用が発生するのは笑えない。
返却のタイミングで故障していたら追加費用がかかる
端末の返却時に画面割れや各種動作不良など、機能不良品と査定された場合、早期利用料とは別に故障時利用料がかかります。故障時利用料は、smartあんしん補償の月額料金と端末の返却時期に応じて金額が定められています。
smartあんしん補償 月額料金 | 故障時利用料 | |
22ヵ月目までに返却 | 23ヵ月目以降に返却 | |
330円/月 | 5,500円 | 2,200円 |
605円/月 | 8,250円 | |
880円/月 | 12,100円 | |
1,100円/月 |
豆知識
故障時利用料を支払うより修理に出すほうが安い
smartあんしん補償に加入していることを前提として解説しますが、保証に加入していると修理代金サポートが受けられます。故障している場合は修理に出してから返却する方が安いです。なぜなら、smartあんしん補償に加入していれば、上限3,300円(iPhoneは上限5,500円)で修理ができるから。
修理に出すと1~2週間程かかりますが、急ぎではないのであれば修理に出してから返却しましょう。
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いつでもカエドキプログラム+で料金シミュレーション
ここからは、今まで解説した内容を踏まえて、いつでもカエドキプログラム+対象機種である「Galaxy Z Flip5」で料金シミュレーションしていきましょう。以下がシミュレーションの条件です。
シミュレーション条件 | |
機種 | Galaxy Z Flip5 |
本体価格 | 一括160,820円※1 |
残価 | 79,200円 |
早期利用料 | 12,100円 |
smartあんしん補償 | 月額880円 |
早期利用割引※2 | 毎月300円割引 |
※1 ドコモオンラインショップの価格
※2 いつでもカエドキプログラム(プラスではない)を適用し、1~22ヵ月目に返却した場合
12ヵ月目に返却した場合
12ヵ月目にGalaxy Z Flip5を返却した場合 | |
分割支払金 | 42,592円 (3,548円×11回+初回のみ3,564円) |
smartあんしん補償 | 11,440円 (月額880円×13回分) |
早期利用料 | 12,100円 |
実質負担金 | 66,132円 |
【参考】免除額 | 118,228円 (3,548円×11回+残価79,200円) |
12ヵ月目の返却が実質負担金を一番少なくするタイミングです。裏を返せば、このタイミングを逃すと免除額は少なくなるということです。もちろん、気に入ったスマホを無理やり返却するのもどうかと思いますが、まずはこのことを頭に入れておきましょう。
極端に言えば1ヵ月目から返却できます。この場合、12ヵ月目までの分割支払金は支払う必要がありますが、smartあんしん補償に入っておく理由がなくなるので、解約してしまえば実質一番お金がかからないタイミングとなります。
16ヵ月目に返却した場合
16ヵ月目にGalaxy Z Flip5を返却した場合 | |
分割支払金 | 56,784円 (3,548円×15回+初回のみ3,564円) |
smartあんしん補償 | 14,960円 (月額880円×17回分) |
早期利用料 | 12,100円 |
実質負担金 | 83,844円 |
【参考】免除額 | 104,036円 (3,548円×7回+残価79,200円) |
例えば中途半端に16ヵ月目などのタイミングで返却した場合、無駄に高くなることがあります。その理由は、22ヵ月目までの返却では早期利用料が必ずかかるからです。つまり、早期利用料と返すまでの分割支払金が重なるため、返すタイミングが遅くなればなるほど損をしてしまいます。
この場合、23ヵ月目の返却まで待てば早期利用料はかからないため、中途半端なタイミングで返すより待つ方がお得になることがあります。損益分岐点を見定めてから返却しましょう。
23ヵ月目に返却した場合
23ヵ月目にGalaxy Z Flip5を返却した場合 | |
分割支払金 | 81,620円 (3,548円×22回+初回のみ3,564円) |
smartあんしん補償 | 21,120円 (月額880円×24回分) |
早期利用料 | なし |
実質負担金 | 102,740円 |
【参考】免除額 | 79,200円 (24回目残価79,200円) |
23ヵ月目の返却は、従来のいつでもカエドキプログラムと同じで、24回目の残価が免除になります。唯一違うのは、smartあんしん補償に入らなくてもよかったじゃんってところ。従来のいつでもカエドキプログラムは、smartあんしん補償の加入条件はないため、その分実質負担金はいつでもカエドキプログラム+の方が高くなります。
24ヵ月目(以降)に返却した場合
24ヵ月目(以降)にGalaxy Z Flip5を返却した場合 | |
分割支払金 | 81,620円 (3,548円×23回+初回のみ3,564円) |
再分割支払金 | 3,300円×返却するまでの月分 |
smartあんしん補償 | 22,000円 (月額880円×25回分) |
早期利用料 | なし |
実質負担金 | 106,920円 |
【参考】免除額 | 75,900円 (25~46回目の再分割支払金) |
ばっちり2年使ったら、24回目の残価額79,200円が24回に再分割され、引き続き分割代金(この場合は毎月3,300円)を支払っていきます。24ヵ月目以降もいつ返却しても問題なく、返却した月の翌月以降の再分割支払金は免除されます。
いつでもカエドキプログラム+がおすすめなひと
- 毎年最新機種に買い替えたいひと
- スマホを返却してもよいひと
- 普段からドコモの補償サービスを付けているひと
毎年最新機種に買い替えたいひと
毎年最新モデルに乗り換えられることをメリットとして感じる人は、相当なガジェットマニアか、最新モデルでマウント取りたい人ですね(偏見)。そんな人には打ってつけのプログラムと言えるでしょう。
スマホってたったの1年では大きな変化は見られないのですが、スマホ好きにはそのフォルムやカラー、プロセッサ、カメラ性能、放熱具合、端末に隠されたギミックなど、違いを楽しめます。1年に一度、最新機種が持てるという楽しみが増えるのは、大きな変化だと思います。
スマホを返却してもよいひと
スマホをコレクションとして取っておきたい人と、返却してもよい人で二極化しますが、後者であれば本プログラムはおすすめできます。返却ではなく、中古業者へ売却するという手もありますが、スマホが手元からなくなるという意味では同じです。
しかし、スマホを返却を聞いたこともない業者に売るのをためらう人がいるのも事実。ドコモに返却する方が安心できるという人にとっても、このプログラムはおすすめできます。
普段からドコモの補償サービスを付けているひと
いつでもカエドキプログラム+の利用条件として必要なのが、「smartあんしん補償」への加入です。普段から補償サービスを付けないという人にとっては、無駄な出費になってしまいます。
しかし、補償サービスに加入しておく方が安心できるという人にとっては必要経費となるため、本プログラムの条件は決して高いハードルではありません。上記で計算したGalaxy Z Flip5の実質負担金から、smartあんしん補償の月額料金分を除いた金額で考えてもいいでしょう。
いつでもカエドキプログラム+がおすすめじゃないひと
上記「おすすめなひと」の逆もおすすめじゃないひとに含まれますが、別の視点からおすすめじゃないひとは以下の通りです。
- iPhone15シリーズを検討しているひと
- 2年は使いたいと思っているひと
- 端末は一括で支払いたいひと
iPhone15シリーズを検討しているひと
iPhone15シリーズを検討している人にはおすすめできない可能性があります。というのも、本プログラムの特徴は端末を返却すれば、最長13ヵ月目以降の分割支払金が免除されるというもので、1年で中古販売業者に売却すればもっと高く買い取ってくれる可能性があるからです。
iPhoneはAndroidと比較して買取り相場が高く、免除額以上に高額で売却できる場合があります。となれば、ドコモやauなどのキャリアで買う必要がなくなり、そもそもAppleストアでiPhone15を買う方がお得になるでしょう。
2年は使いたいと思っているひと
「せっかく使い慣れてきたしもう少し使いたい」「データの移し替えが面倒」「今の機種が気に入っている」など、いくら1年の買い替えがお得とは言え、別の理由から後ろ向きな人がいるのも事実。
ただこれは結果論であり、1年で返却するぞ!と意気込んでも、その時になってみないと分からないもの。でもそれではこのプログラムは不向きであり、もっと言えば3年・4年と使い続けるならメーカー直販(Appleストアやソニーストアなど)で購入する方が安く買えます。
何度も言いますが、このプログラムの最大のメリットは、1年で返却すれば13ヵ月目以降の分割支払金が免除になるという点。それ以上でもそれ以下でもありません。
端末は一括で支払いたいひと
そもそも分割で購入するのが嫌いって人いますよね。分割=借金しているみたいな。もしくは会社の経費で落とすとか。
なんにしても一括で買う場合はこのプログラムは適用できず、端末がいらなくなれば下取りに出したり中古業者に売却するなど、色々手はあります。つまり、このプログラムに固執する必要はないってことです。
まとめ|1年で返却するならあり!
賛否が分かれるプログラムではあるものの、1年で忘れず返却するならありだと思います。まぁ筆者も色々触ってみたいスマホ好きガジェッターですので。
smartあんしん補償への加入や、早期利用料という謎の料金はいささか理解できない部分もありますが、確かに安価で端末が手に入る可能性は高そうですね。ここいらで本記事をまとめておきます。
本記事のまとめ
- いつでもカエドキプログラム+は1年返却が一番おトク
- 対象機種は2023/9/1以降に発売した機種のみ
- smartあんしん補償への加入が必須
- 故障時は故障時利用料が別途発生するが、返却前に修理に出すほうが安い
- 22ヵ月目までは早期利用料がかかるため、23ヵ月目まで待つ方がお得になる場合がある
- 返却を忘れていても従来のいつでもカエドキプログラムで返却できる
- iPhoneは中古業者へ売却したほうが高額な可能性がある
このプログラムがドコモの救世主になることを願いながら、本音で解説させていただきました。
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