ドコモでは「下取りプログラム」の他に、「いつでもカエドキプログラム」という新たなサービスがあり、スマホを返却して利益を得るサービスが多数あります。
機種変更をする人も「できればお得に機種変更したい」と考えている人も多い反面、ドコモのどのサービスを利用したらいいのか分からない人が多いのも事実です。
それも当然、すべてのサービスにおいて「プログラム」という名称が付いているうえに、使用端末を返却するところまで同じですから、分からないのが普通です。
プログラムの名の付くサービス一覧
- 下取りプログラム
- いつでもカエドキプログラム
- スマホおかえしプログラム
- 機種変更応援プログラム
- 子育て応援プログラム など
このように名称が似ているうえに、子育て応援プログラム以外は、機種変更時に適用するプログラムのため正直ややこしいです。
ドコモに勤めて15年のドコモプロが、「下取りプログラム」「いつでもカエドキプログラム」2点のサービス内容と違いを解説していきます。
下取りプログラムついて
下取りプログラムとは、名称どおり現在利用している端末をドコモに返却することで、査定により端末の状態に応じてdポイントで返還されるサービスです。
下取りプログラムの適用条件
適用条件
- 携帯電話機購入時に、下取りの申込みをしていること
- dポイントクラブに加入されていること
- 以下の下取り条件を満たす対象機種を下取りさせていただくこと
- 下取り申込み機種が正規店で購入された端末であり、その購入において不備・不正や機種購入代金の未払いがないこと(割賦契約の残債が残っている場合は、継続してお支払いただく必要があります)
- 下取り申し込み機種が基盤破裂、機種判別不可ではないこと。また端末本体の一部部品のみではないこと
- 下取り申込み機種に記録されているメモリ/データが消去されていること(一切のデータはお客様ご自身の責任で消去していただきます)
- 改造していないこと
- 申込み者が下取り申込み機種の所有権を有していること
- iPhone、iPadのアクティベーションロックを含む、各種ロックが解除できること
- 他社対象機種の下取りについては、当社販売機種のご購入1台につき、ご購入翌月末までに1台を下取り可能とすること
※下取り条件・下取りポイント・下取り対象機種等は予告なく変更することがあります。
以上のように、使用していた端末が正常な状態かつ改造をしていない状態であれば、下取りに出すことができます。
その査定は画面破損など物損はないか、「充電ができない」「タッチパネルが反応しない」などの機能が正常に動作するかなどを検品し、その査定額をdポイントで返還します。
機種変更と同時なら端末代金から値引きされる
下取りを適用するタイミングによって、dポイントの進呈時期が変わります。
よって機種変更と同時に下取りを出せば、新しい端末の代金からその金額分が値引きされます。
機種変更時の注意事項
機種変更と同時に下取りに出す際は、端末をその場で初期化され回収されるため、データのバックアップをしっかり取っておく必要があります。
回収した端末は初期化される上に二度と手元に戻ってこないため、データの引継ぎに自信がない場合は「郵送下取り」か後日ドコモショップに持ち込むようにしましょう。
一度返送したら返却できない
前述したように下取りに出す際に注意したいのは、下取りを利用する窓口(ドコモショップあるいは郵送)問わず一度提出すると、二度と戻ってきません。
「バックアップし忘れていた」、「大事なストラップを付けたまま郵送してしまった」など、端末提出後に何か発覚しても、端末の返却は受け入れてもらえません。
必ず提出する前に、今一度出してもいいのか確認しておきましょう。
dポイントの付与時期は?
dポイントが付与されるタイミングは「下取りプログラム申し込み窓口」によって違いがあります。
申し込み窓口は以下の2点です。
下取り窓口
- ドコモショップ店頭窓口(持ち込み)
- NTTドコモ下取り窓口(郵送)
ドコモショップでの下取り受付は、店頭に端末を持ち込みその場で査定してくれます。
ドコモショップに持ち込むメリットとしては、査定後に即時でdポイントが付与されます。
また郵送での下取りは、「下取り送付キット」が自宅に届き、端末を入れて返送します。
郵送の場合は、ドコモショップに持ち込む手間がなく、「下取り送付キット」に端末を入れポストに投函するだけで完了です。
郵送する分、査定される時期が少し遅れるため、dポイント付与のタイミングも1~2週間後になります。
不備があれば返却される
提出した端末に、「故障の症状がある」「初期化ができない」など、何らかの不備が発覚した場合、ドコモショップでも郵送でも手続きが取れなくなる可能性もあります。
不備がある場合は、申し込まれた契約住所あてに返却されますが、留守などの利用でも3ヵ月荷物を受け取れなければ廃棄処分されますので注意しておきましょう。
下取り額は変動する
例えばドコモショップで下取り額を聞いてから翌月に返送すると、下取り額が下がっている可能性があります。
それは当然のことで、古くなれば古くなるほど下取り額が下がります。
ドコモとしては月ごとに下取り額に変動があるため、月をまたぐと下取り額が下がる可能性が高くなります。
その他にも、ドコモショップで検品してもらったときは良品として査定されたのに、郵送した際に「画面割れ」はもちろん、他にも故障個所が見つかり査定額が下がってしまう場合もあります。
こんな場合は査定額が下がるor下取りできない
下取り額は常に変動しており、どんな状態でも下取りに出せるわけではありません。
対象は以下の通りです。
機能不良品
- 筐体が破損している
- 電源が入らない
- 液晶表示が不良/タッチパネル動作不良
- カメラ・音声・各種ボタン等の機能が正常に作動しない
- SIMトレイが不足・または破損している
上記のような状態だと、下取り額が大幅に下がります。
下取り不可
- 初期化されていない(各種ロックが解除されていない)
- メーカー保証が対象外(改造など)
- ネットワーク利用制限がかかっている
- 基盤が断裂している
上記の状態であれば下取りにすら出すことが出来ません。
端末を処分したい場合は、ドコモショップで廃棄処分してもらいましょう。
以上のように、下取り額が変動する可能性が高く、かつ様々な条件があります。
下取りプログラムの注意事項4点
下取りに出す前に、以下の4項目を覚えておきましょう。
下取りプログラムの注意したい〇選
- ドコモショップではその場で初期化される
- 端末を提出したら二度と戻ってこない
- 改造品は本プログラムを利用できない
- 下取り額は常に変動する
いつでもカエドキプログラムについて
いつでもカエドキプログラムは、2021年9月24日(金)よりiPhone13の発売と同時に提供開始した、残価設定型プログラムです。
残価設定型と言われてもややこしいと思いますので、詳しく解説していきます。
残価(ざんか)設定型とは?
購入する端末代金総額から、残価額があらかじめ決められており、その残価額を除いた金額を分割で支払っていくイメージです。
これはスマホ以外にも車を購入する際にも利用されています。
車購入時も利用される残価設定型クレジット
マイカーを購入するにあたり、自動車ローンを組む他に、残価設定型クレジット(残クレ)を組む人も増えています。
車代金の数年後の下取り価格を購入時点で設定し、車代金から差し引いた代金を月々返済していくスタイルで、いつでもカエドキプログラムも同様の考え方と言えます。
スマホも車も同じことが言えますが、長期間利用せず別の機種(車種)に切り替えることを想定されており、下取りに出すことが前提になります。
最新機種を常に利用してみたい方などは、打ってつけのサービスになると思います。
ドコモのいつでもカエドキプログラムがおすすめな人
ドコモのいつでもカエドキプログラムに加入すると、「残価設定型24回分割払い」で購入した端末を、ある一定条件に基づいたタイミングで返却することで特典を受けることができます。
いつでもカエドキプログラムはこんな方におすすめ
- 1~2年スパンで最新機種に取り替えたい
- 毎年発売されるiPhoneを常に利用したい
- なるべく安く機種変更がしたい
- 長期間同じ機種を使いたくない
iPhoneシリーズなんかは毎年秋に発売されるため、常に最新機種を使っておきたいという人も多いと思います。
このように「なるべく最新機種を利用したい」と思っている人には打ってつけのサービスだと思います。
前述した残価設定型を用いて、支払イメージを解説していきます。
いつでもカエドキプログラムの支払いイメージ
いつでもカエドキプログラムをより深く理解してもらうために、ドコモが発信している動画をご覧ください。
(例)総額105,500円(残価額:48,000円)の機種を購入した場合
機種代金(105,500円)から残価額(48,000円)を引いた金額(57,500円)を、23分割した金額(2,500円)が、1~23回目までの分割代金になります。
23ヵ月目に端末を返却すると、残価額の48,000円は支払い不要になります。
12ヵ月目に端末返却で早期利用特典が利用できる
残価額の48,000円は不要になり、早期利用特典が発動します。
1~22ヵ月目の返却で早期利用特典が利用可
これは本来13ヵ月目以降に設定されていた分割代金から、早期利用特典により機種ごとに定められた割引額を分割代金から差し引かれます。
※105,500円の機種が必ずしも600円の割引になるわけではありません
24ヵ月目以降に端末を返却
24ヵ月目以降も使いたい人や、途中で気が変わり端末を返却したくなくなる人もいると思います。
この場合、残価額がさらに24回に再分割され、月々の利用料金に上乗せされます。
※上記の場合は48,000円÷24回=2,000円
再分割されたあとも端末を返却することが可能で、その場合は返却以降の分割代金は不要です。
途中で気が変わっても大丈夫
機種購入当初は、「2年後に最新機種にしよう!」と考えていたけど、気に入ったモデルがなくこのまま使い続けたいと思う人も出てくると思います。
このいつでもカエドキプログラムは、必ずスマホを返却しないといけないことではなく、残価額さえ支払えば途中で気が変わってスマホを使い続けることもできます。
残価設定額は初めから決められている
言わずもがなですが、残価額は自分では決められず、機種によってドコモがあらかじめ設定しています。
参考に機種ごとの残価額は以下の通りです。
iPhone
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以上の表以外にも、今後発売される機種はいつでもカエドキプログラムの対象機種になります。
いつでもカエドキプログラムの査定条件
当然ですがいつでもカエドキプログラムでも査定条件があり、それをクリアしないと返却を受け付けてくれません。
査定条件は以下の通りです。
査定条件を満たさない状態
状態 | 具体的な例 |
筐体が破損している | ー |
電源が入らない | スリープボタンが正常に機能しない |
液晶表示が異常 | ・液晶漏れ、焼き付きがある ・タッチパネルの操作ができない ・縦線、横線がある |
カメラ・音声・各種ボタン等の機能が正常に動作しない | ー |
SIMトレイがない・または損傷している | ー |
以上の状態の場合だとドコモの査定基準を満たしていませんが、22,000円(税込)の故障時利用料を負担することで査定基準をクリアすることができます。
またケータイ補償サービスに加入していた場合は、2,200円(税込)を負担すれば査定基準をクリアできます。
受付不可になる状態
状態 | 具体的な例 |
初期化されていない | 各種ロックが解除されていない |
メーカー保証が対象外 | 改造している |
ネットワーク利用制限がかかっている | 下記参照 |
基盤が断裂している | ー |
以上の状態の場合は、いつでもカエドキプログラムを利用することができないうえに、下取りプログラムも同様に利用することはできないため注意しましょう。
メーカー保証が対象外に関して、街中によくあるスマホ修理店などに持ち込んで修理した場合、改造品としてみなされる場合があるため、故障してしまった場合は正規店(ドコモショップやApple Storeなど)で修理するのがおすすめです。
豆知識
ネットワーク利用制限とは?
窃盗や盗難など第三者が不正に携帯電話を入手し、振り込め詐欺などの犯罪に利用されることを防止するための取り組みです。
ネットワーク利用制限携帯電話機確認サイトにてIMEI(製造番号)を入力することで、通話や通信の利用を制限される機能です。
正規に購入した携帯電話がネットワーク利用制限になることはありませんが、オークションや中古品を購入した端末がネットワーク利用制限がかかっている可能性(あるいは今後かかる可能性)があるため注意しないといけません。
なお、代金債務の不履行によりネットワーク利用制限がかかっているものについては、未払い代金全額の支払いをドコモが確認できた場合、その翌々日中にネットワーク利用制限解除の対象になります。
まとめ
今回は下取りプログラムといつでもカエドキプログラムについて解説しました。
どちらのプログラムについても、端末を正常な状態で返却することで、最大限の利益を得ることになります。
これまでの要点を取りまとめてみます。
下取りプログラム
- 返却月によって下取り額が変動する
- 端末の状態によって下取り額が変動する
- 返却前にバックアップと復元ができたか確認する
- いつでもカエドキプログラムとは併用できない
いつでもカエドキプログラム
- 機種変更を1~2年スパンにする人におすすめ
- 残価額や早期利用特典は機種ごとに決められている
- 故障している場合は最大2.2万円(ケータイ補償加入なら2,200円)で適用可
- 気が変わって2年目以降も使い続けられる
- 下取りプログラムとは併用できない
- 受付不可の場合は下取りプログラムも同様で受付不可
下取りプログラムの査定額が変動するため、一概にいつでもカエドキプログラムと下取りプログラムどちらがおすすめかは言えませんが、プログラムの仕組みを理解しておくことで、機種変更時に判断しやすくなると思います。
ぜひご参考にしていただければ幸いです。